概観する 物理薬剤学・製剤学 野田康弘

概観する 物理薬剤学・製剤学 野田康弘 著

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本の詳細

著者メッセージ

本書は、物理薬剤学・製剤学の基本的な用語を理解するための入門書です。

第18改正日本薬局方に準拠しています。

章立ては令和4年度改訂版の薬学教育モデル・コア・カリキュラムに対応し、1回の講義で一つの単元を学べるように構成されています。一般的な製剤学の教科書に比べボリュームを抑え、わかりやすい文体と数式の最小限化を図り、試験前の復習や自主学習に適した穴埋め問題を用意しています。ページ数を抑えるために物理化学と重複する部分の記述は簡潔になっています。また、製剤学と日本薬局方の関連がわかるように該当箇所には「(日局)」と明記しました。製剤学は、薬剤師が薬の品質を確保し、患者様に最適な治療を提供するための基盤です。本書が、皆様の学びを支え、物理薬剤学と製剤学の理解を深める一助となることを願っています。

 

発売日:2024年9月15日

 

著者:野田康弘

サイズ:B5

ページ:138ページ

ISBN:978‐4‐910911‐27-4

 

著者略歴:野田康弘(のだ やすひろ)
薬剤師 薬学博士

1994年 名古屋市立大学薬学部卒業
1998年 名古屋市立大学大学院薬学研究博士後期課程科修了
1998年 日本大学薬学部助手
1999年 名古屋市立大学薬学部助手(製剤学教室)
2008年 金城学院大学薬学部准教授(医療薬学分野製剤学担当)
2014年 同 教授
現在に至る。

目次

 

第 1 章 薬物と製剤の性質及び製剤化に関連する基本的理論
固形材料
1. 粉体(1)
粒子径
粒度測定法
比表面積測定法
要点チェック
2. 粉体(2)
粉体の密度測定法
充填性
粉体の流動性
吸湿性
要点チェック
3. 結晶
結晶
結晶の特性の評価方法
要点チェック
4. 溶解速度
溶解速度と拡散
ノイエス・ホイットニーの式を導くための実験
要点チェック
5. 溶解に影響を及ぼす因子
溶解速度と拡散係数
溶解速度に影響を及ぼすパラメーター
溶解速度のグラフによる解析
要点チェック
6. 溶解度を高める代表的な手法
溶解度を高める製剤的手法
要点チェック
半固形材料、液状材料
7. レオロジー(流動と変形)
流動と変形
レオグラム
粘弾性のモデル
要点チェック
8. 高分子の構造と高分子溶液の性質
高分子(ポリマー)の構造
高分子溶液の性質
粘度測定法
高分子の平均分子量
要点チェック
分散系材料
9. 界面の性質と界面活性剤
表面張力
吸着
ぬれ
界面活性剤
要点チェック
10. 代表的な分散系と分散した粒子の安定性と分散安定性を高め代表的な製剤的手法 (コロイド分散系)
分散系の種類
コロイド分散系の特徴と分類
コロイドの性質
コロイド溶液の安定性
要点チェック
11. 代表的な分散系と分散した粒子の安定性と分散安定性を高める代表的な製剤的手法 (粗大分散系)
粗大分散系の分類
サスペンションの安定性と安定化
エマルションの安定性と安定化
要点チェック
薬物の安定性
12. 薬物の安定性に影響を及ぼす因子
温度
触媒
pH
イオン強度
誘電率
安定性の予測
要点チェック
13. 薬物の安定性を高める代表的な製剤的手法
安定化剤の添加
水と反応しにくくする製剤的手法
要点チェック

第 2 章 製剤設計
製剤の種類と特性及び取扱い
1. 経口投与する製剤および生薬関連製剤
経口投与する製剤
生薬関連製剤
要点チェック
2. 口腔内に適用する製剤および粘膜に適用する製剤
口腔内に適用する製剤
気管支・肺に適用する製剤
目に投与する製剤
耳に投与する製剤
鼻に適用する製剤
直腸に適用する製剤
腟に適用する製剤
要点チェック
3. 注射により投与する製剤
注射剤
透析用剤
無菌化
等張化法
要点チェック
4. 皮膚などに適用する製剤(添加剤を含む)
皮膚などに適用する製剤
褥瘡と外用薬
要点チェック
医薬品の添加剤、製造工程と製剤機械、及び製剤試験法
5. 経口固形製剤の添加剤
経口固形製剤(主に錠剤、顆粒剤)の添加剤
腸溶性製剤
要点チェック
6. 経口固形製剤の製造工程と製剤機械
製錠法
湿式顆粒圧縮法の製造工程と製造機械
カプセル剤の製造法の製造工程と製造機械
要点チェック
7. 経口固形製剤及び皮膚に適用する製剤の製剤試験法
経口固形製剤の製剤試験法
皮膚に適用する製剤の製剤試験法
要点チェック
8. 注射剤の添加剤と製造工程、及び製剤試験法
注射剤の添加剤
注射剤の製造工程
注射剤、点眼剤など無菌製剤の製剤試験法
要点チェック
医薬品の容器、包装
9. 汎用される容器、包装の種類や特徴
医薬品の容器・包装
包装適格性
容器・包装材料試験法
要点チェック
異なる製剤の生物学的同等性
10. 経口投与する製剤、及び皮膚に適用する製剤の生物学的同等性
経口製剤の生物学的同等性試験
皮膚の製剤の生物学的同等性試験
後発医薬品・バイオ後続品
要点チェック

第 3 章 DDS(薬物送達システム)
DDSの必要性
1. DDSの概念とコントロールドリリースの概要
DDSの概念
コントロールドリリースの概要
要点チェック
DDSが応用されている代表的な医薬品製剤と適用疾患
2. コントロールドリリース技術と代表的な医薬品 経口投与
シングルユニットタイプの経口徐放性製剤
マルチプルユニットタイプの経口徐放性製剤
要点チェック
3. コントロールドリリース技術と代表的な医薬品 非経口投与
皮膚適用型のコントロールドリリース製剤
眼適用型のコントロールドリリース製剤
鼻腔内適用型のコントロールドリリース製剤
口腔内適用型のコントロールドリリース製剤
子宮内適用型のコントロールドリリース製剤
注射用のコントロールドリリース製剤
要点チェック
4. ターゲティング技術と代表的な医薬品
受動的ターゲティング製剤
PEG化タンパク質性医薬
能動的ターゲティング製剤
核酸医薬
要点チェック
5. 吸収改善技術と代表的な医薬品
吸収改善型DDSの技術
物理的な皮膚透過促進技術
経皮吸収型製剤のための製剤試験法
要点チェック

参考文献
著者略歴
参考文献(付録)要点チェックの記入例

 

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